新年早々、2013年1月8日〜11日に米国ラスベガスで開催された「CES 2013(http://cesjapan.org/)」で、Synology社がDSMの4.2ベータ版を発表しました。
今回のアップデートでは新機能の追加や性能の向上など改良点が山のようにあって「0.1」のアップデートとは思えないほど多岐にわたった改良が行われています。
主な改良点は、以下のリリースで確認することができます。
とにかく追加機能がたくさん・・・。
試しに4.2ベータ版インストールしてみたところ、デスクトップや基本的なDSMの見た目は変わりありませんが、パッケージセンターはインターフェースは変更となり、また利用できるパッケージが増えています。さらにコントロールパネルにもさりげなく「Bluetooth」のアイコンが加わっていたり、いくつかのアイコンの名称が変更になっていました。
個人的に気になる機能は以下の通り。他にも多くの便利そうな改良点がありますが、詳しくは前記のリリースを参照してください。
この中で去年からアナウンスされていたHAクラスタ対応がやっと正式リリースになりそうです。対応機種は限られるものの、別売りオプションや別バージョンではなく、無料で追加機能で静かに提供しちゃうところがSynologyらしいというか・・・HAクラスタは機会があればぜひ試してみたいと思っています。
他にもiPhone/Android用のアプリがアップデートしていたり、4.2ベータ版とは直接的に関係無いかもしれませんがSurveillance StationがSafari対応(やっとMacユーザもまともに使えるようになるかも)となっていたり、相変わらずSynologyは進化し続けています。
4.2の正式リリースが待ち遠しい・・・。
DSM 4.2ベータ版は、前記ダウンロードページからアップーデータをダウンロードして、コントロールパネルのDSM更新で手動でDSMを更新するだけで簡単にアップデートすることができます。
しかしDSMは元のバージョンに戻す機能が無いため(Versionが記載されているファイルを書き換えて強引に戻すことは不可能ではありません)、稼働中のDiskStationにベータ版をインストールするのはやめた方がいいです。今までもベータ版リリース後、さほど時間が経たないうちに正式版がリリースされましたので、今回の4.2もおとなしく正式版のリリースを待つ方が正解かなと思います。
なお、どうしても4.2ベータ版を使ってみたい人は自己責任で試してみましょう。
直接4.2ベータ版とは関係がないのですが、ついでということで。
今まで書いてきた原稿で、その後の機能変更や確認によって生じた記載の誤りと変更を記載させていただきます。
原稿の中の「今後のチェックポイント」の項で、以下の機能ができないと書いています。
しかし最近Wi-Fiアダプタ内蔵型の「DS213air」を使う機会があって、試してみたところDS213airでは上記ができることがわかりました。
要するに「できない」のではなくて、機能は用意されているものの「できないものもある」が正解のようです。
DS213airについては時間を見つけて別途レビューしたいと思いますが、DS213airだと市販のアクセスポイント専用機と遜色ない使い方ができて便利でした。
原稿の中の「Mac OS Xが・・・」で、Surveillance StationはSafari 6で使えないと書いていますが、1月17日にリリースされた「6.0-2383」で「64bit Java support on Mac Safari」となっていますので、とうとう対応になったようです。ご参考まで。
実際に使えるのかどうか、詳しくはまたチェックしたいと思っています。
原稿の中の追記でも書いていますが、「Symform」のパッケージがDS710+ではインストールできて、DS209+ではできなくなったと書いています。
理由は不明ですが、要するにFreescale PPC系のバイナリが存在しないことが原因で、DS209+他、Freescale PPC系のCPUを搭載したDiskStationではSymformは使えないようです。Freescale PPC系のCPUは現行機種のDS213+やDS413にも採用されていますが、DS209+と同様に使えない様子。Symformはそれほど重要なパッケージではありませんが、今後、使えるパッケージや機能は、機種/CPUによって対応の違いが大きくなってくるのかもしれませんね。
(例えば4.2ベータ版から対応するTomcatも必須のJava SE JDKの関係からかIntel系のDiskStationのみの対応となっています。)
原稿の中で「globalSANは別のメールアドレスで試用キーを再発行すれば再度14日間使える」と書いていますが、その後で試してみたら使えませんでした!
しかし、当初の試用では確かに試用キーの再発行で使えたはずなのに・・・(そうでなければ前回試せなかったので)。
試用期間が終わったら、素直に$89で買うのが正解のようです。
以上、今回は4.2ベータ版の簡単な紹介と、原稿のその後の訂正でした。時間が経つと状況が色々と変わるものですね。改良点や新機能の詳細については今後また試してお知らせしたいと思います。