2015年11月12日に発表されたDS716+を入手するとき、メモリがオンボードなのかDIMMなのかという情報がなくて心配だったのですが(最近の小型機はメモリオンボードの場合が多かったため)、届いた本体を確認したところ、2GBのDDR3L-1600 SO-DIMMが刺さってました(写真はDS716+標準の2GB DDR3L-1600 SO-DIMM)。今までのDS7系と同様にDS716+もオンボードメモリではなく個人的には一安心。
DS716+が搭載するCPU「Intel Celeron N3150(braswell/4コア/1.6GHz)」は8GBまでのメモリサイズに対応するため、試しに8GBのDDR3L-1600 SO-DIMM(標準の2GBと同じく試しにTranscendの8GBを購入)に交換したところ問題なく認識。公式にはメモリは2GBとなっていて増設を認める記述は見当たらないし、Synology公式の増設メモリもリリースされていないためサポート外とはなりますが、5千円ほどで余裕のメモリ空間に増設することができました。
とりあえず増設後に使用を続けていますが、DS716+は問題なくリソースに余裕を持って稼働しています。
大ざっぱな比較となりますが、設定やパッケージなど同じ構成のDS716+とDS214+(Marvell Armada XP MV78230/2コアCPU/1.33Ghz/1GBメモリ)で、メモリとCPUの利用率を確認してみました。
以下の画面は、ほぼアクセスが無い状態(アイドル時)と、Antivirus Essential(アンチウイルスソフトウェア/裏方ではClamAVを使っている)でフルスキャンをかけた状態のリソースモニタの表示となります。
上記、ざっくりとした比較で、使用する(有効にする)機能やパッケージによっても結果は異なるでしょうけど、いずれにせよ8GBに増設したDS716+は余裕があることだけはおわかりいただけると思います(ちなみに物理メモリ残量に余裕があるDS716+はなかなかスワップが発生しません)。
特にSynologyの小型機やローエンドモデルはメモリが少なく増設できないことが難点で、DSMそのものは機能が豊富で色々なことができるけど、実際に使ってみると(例えば普通にNASとして使いつつ、複数台のカメラをつなげて、Audio Stationを使って、ウィルスチェックも機能させて・・・のような)メモリとCPUが悲鳴を上げて反応せず・・・なんてことがあったりもしました(512MBのDS213+のときはかなり辛そうでした)。
しかし8GBもあると・・・このスペックで反応しないような運用や使い方はそもそも機器の選定を誤っているだろうし(もっとハイエンドモデルを使うべきで)、個人的には若干オーバースペックな状態となっています。
ま、とにかく。DS716+は形状こそDS2系と変わりなく少々高価ではありますが、小型でハイスペック、しかも中小企業ならば2台構成でSynology High Availability(SHA/HAクラスタ)で可用性を高められたりして超おすすめです(SHAについてはまた機会を改めて・・・HAクラスタはQNAPには無い特徴です)。
ということで、ほぼ3年ぶりの更新。例えば、iPhoneユーザならば標準のCardDAV ServerパッケージよりもBaikalの方がいいとか、Note StationパッケージではなくMail ServerパッケージでIMAPを使ってiPhone標準のメモアプリを使うとか、他モデルへのマイグレーション時の注意とか、他にも伝えたいことはあるけど時間を見つけて追加したいと思います。
結果的にカスタマイズの記事は減ることになるかも・・・。
ところで、本文記載のEDS14は買わない方がいいです。コンセプトは面白いけど、面白いだけで使い道が無い・・・誰も買わないだろうけど。