CPUと開発環境の調べ方

掲載日:2012年11月27日
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Synology DS209+のCPUイメージSynology DS209+のCPUイメージ

Synology DiskStationをカスタマイズしようと思ったとき、自分のDiskStationはどのCPUを使っていて、どのbootstrap (ipkg/Optware)や開発環境を使ったらいいの?と思うかもしれません。そこで調べ方や参考になるサイトをご紹介いたします。
このサイトでは手持ちのDS209+で各種オープンソースのインストールを行っていますが、CPUを調べてそのCPUに合ったbootstrap (ipkg/Optware)やSynolgyの開発環境をインストールすることで、DS209+に限らず他のDiskStationでも基本的に同様の手順でインストールできるはずですので参考にしてください

DiskStationのCPUが確認できるページ

Synologyの公式wikiで型番とCPUの詳細が公開されています。この一覧でCPUの種類とメモリを確認できます。最新機種の場合、記載されていない場合もありますが、わりと更新が早いです。
CPUの種類や速度、メモリ容量などが一覧で確認できますので購入する際の比較資料としても使えるかもしれません。

Synology DiskStation サードパーティアプリ統合ガイド

Synologyが公式に提供しているオープンソースを含むサードパーティアプリケーションのデベロッパガイド(PDF)です。英語のドキュメントになりますが、次項の「DSM Tool Chain」について、どのDiskStationにどのファイルを使うべきか記載されています。
DiskStationに各種オープンソースをインストールする際には、このデベロッパガイドに記載の方法に従うべきなのかもしれません。またDSMとの統合方法も書かれていますので、DiskStation/DSM用のアプリケーションを真面目?に開発する際にはこのデベロッパガイドを参考にする必要があると思います。
個人的にはDSMとの統合などは考えていないため、デベロッパガイドはあまり参考にしていませんけど・・・。

Synology GPLソース/開発環境「DSM Tool Chain」提供サイト

環境の準備-3:開発環境他」でインストールしている開発環境の「DSM Tool Chain」が提供されているサイトです。本サイトからDiskStationで使用しているGPLソースをダウンロードすることもできます。
DSMのバージョンおよびCPU別に提供されていますので、DSMとCPUに合ったファイルをダウンロードする必要があり、本サイトではDS209+用の以下のファイルを使用しています。

  • 例:DS209+の場合
    CPU:Freescale PowerQUICC III MPC8533 PPC
    DSM:バージョン4.1 → DSM 4.1 Tool Chains → gcc343_glibc234_ppc853x-GPL.tgz

例えば「DS213」の場合には、以下のファイルになります。
CPUは前記のCPUの一覧で調べると簡単にわかります。

  • 例:DS213の場合
    CPU:Marvell Kirkwood mv6282 ARM
    DSM:バージョン4.1 → DSM 4.1 Tool Chains → gcc421_glibc25_88f6281-GPL.tgz

CPUの一覧およびデベロッパガイドを参照することで、わりと簡単にDiskStationに合った「DSM Tool Chain」がダウンロードできると思います。
インストール方法は「環境の準備-3:開発環境他」を参考にしてください。と言っても解凍するだけです。

bootstrap(ipkg/Optware)提供サイト

環境の準備-2:IPKG他」でインストールしているパッケージ管理システムの「ipkg」が提供されているサイト(ディレクトリ)です。コミュニティによってメンテナンスされているようで、Synology以外のNASのファイルも提供されています。元々はLinksysのNSLU2をためのプロジェクトだったとか(私も詳しくは知らない)・・・興味のある方は参考で記載したホームページを参照するとよいかも。
なお、このサイトではbootstrap(ipkg)と記載していますが、NSLU2-Linuxのページを見る限りはOptwareと言う方が正解なのかもしれません。しかしSynology他がbootstrapと称しているため、このサイトではbootstrap(ipkg)と記載しています。

ディレクトリ内のどのファイルを自分のDiskStationに使うべきかということについては、以下のページのBootstrapの項が参考になります。

また、以下のSynologyドイツのwikiも参考になります(ドイツ語は読めませんが一覧の仕様は見やすいです)。

一応、以下にわかる範囲で型番と対応するbootstrap(ipkg)のリンクを記載します。

  • CPU:Intel Core i3
    型番:RS3411xs / RS3411RPxs / RS3412xs / RS3412RPxs / DS3611xa / DS3612xs
    ※2012年11月27日現在:Intel Core i3を使ったDiskStationのbootstrap(ipkg)は今のところ無いようです。

bootstrap(ipkg)のインストールは、上記の通り機種によって必要とするファイルは違っても「環境の準備-2:IPKG他」の手順(shで実行するだけ)でOKなはずです。お試しあれ。

bootstrap(ipkg)をパッケージでインストールできるサイト

bootstrap(ipkg)は提供サイトからファイルを入手して手動でインストールする方法の他に、DSMのパッケージセンターでインストールする方法もあります。上記のURLをDSMのパッケージセンターで設定すると、対応しているDiskStationではパッケージに「Bootstrap Installer」が表示されてインストールできるようです。個人的にはパッケージセンターに表示するところまでは確認しましたが、実際のインストールは手動で行ったため、このパッケージは使っていません。こんな方法もあるということで、ご参考まで。一応DSMの設定方法を以下に記載します。

  • DSMでパッケージセンターを開く
  • 「設定」ボタンをクリックする
  • 「パッケージソース」タブをクリックする
  • 「追加」ボタンをクリックする
  • 「名前」と「場所」に「http://packages.quadrat4.de」を入力する
  • 「OK」ボタンを押して設定画面を閉じる
  • パッケージセンターの「その他のソース」のタブをクリックする
Synology DSM4.1のパッケージセンターでBootstrap Installerを表示

これでURLの設定に誤りが無ければパッケージに「Bootstrap Installer」が表示されます。あとはご自由に・・・。

ここに書いてある情報を参考にDiskStationに合ったファイルを入手して、環境の準備を行えば各種オープンソースがインストールできるようになると思います。


 
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